新参者 LIVE

新参者 LIVE at THEATER MILANO-Za OFFICIAL LIVE REPORT
2023年11月23日(木)夜公演

新参者 LIVE 新参者 LIVE

ライター西廣氏による
ライブレポート

2023年11月23日(木)夜公演


「新参者 LIVE at THEATER MILANO-Za」公演2日目にして、初の1日2公演を実施した乃木坂46五期生公演。ここでは同日18時にスタートした夜公演の「五期生 おひとりさま天国」コーナーについてレポートする。

1公演目に井上和が「強がる蕾」、2公演目に小川彩が「きっかけ」と、乃木坂46の歴史におけるターニングポイントとなるような楽曲が披露されてきたが、3公演目には予想もしなかった楽曲がセレクトされた。この公演の「五期生 おひとりさま天国」パートを受け持ったのは池田瑛紗。コーナー開始を告げるアナウンスに続いて、会場内に力強いビートが響き渡ると、一部の観客からは驚きの声が湧き起こる。

そんな観客の歓声を受け、ステージには白いカーディガンにチェックのスカート、そしてピンク色のヘッドフォンを身に付けた池田が登場。彼女がセレクトした1曲は乃木坂46のオリジナル楽曲ではなく、個人PV用に制作されたレアチューン「まりっか '17(セブンのティーン)」だった。乃木坂46の5thシングル「君の名は希望」の特典DVDに収録された一期生・伊藤万理華の個人PVの中で歌唱された「まりっか '17」は、過去に2014年2月開催の「2nd YEAR BIRTHDAY LIVE」の幕間にサプライズ披露されたことでも話題になった、初期からのファンの間では伝説の1曲と呼べるもの。一期生の中でも特にアート方面で活躍してきた伊藤万理華の隠れた名曲を、五期生でもっとも芸術方面で注目を集める池田が、自身の個性も打ち出すという意味で「てれっさ '21」と歌詞を変えつつも、衣装や小物に髪型(この日の池田は伊藤の個人PV同様、ポニーテールにしていた)、ダンスに伊藤へのリスペクトを込めてパフォーマンスしてみせた。当時の伊藤が醸し出していた独特の空気感は、あれから10年以上の歳月を経た今、乃木坂46五期生にしっかりと受け継がれていることがこの曲を通して、しっかりとファンにも伝わったのではないだろうか。

曲の途中で息を切らしながらも、最後まで全力で歌い踊った池田は、「もともと私は歌もダンスも苦手で、ひとりで何ができるのかと考えたときに、すごく迷ってしまったんですね。そういうふうに悩んでいた時期に、伊藤万理華さんの個展に行かせていただいたことがあって。それが私の中ではすごく大きな出来事として残っているのもあって、この曲を披露させていただくことを選びました」と選曲理由を説明。同期メンバーからの「可愛かった!」「よかったよ」の声に「やっと心臓が落ち着いてきました」と安心の表情を浮かべ、3公演目の「五期生 おひとりさま天国」コーナーを完遂した。