ライター西廣氏による
ライブレポート
2023年11月25日(土)夜公演
1日2公演が実施された11月25日の「新参者 LIVE at THEATER MILANO-Za」乃木坂46五期生公演。同日昼公演では菅原咲月のソロパフォーマンスが観る者を圧倒させたが、18時からスタートの夜公演では一体どのメンバーが「五期生 おひとりさま天国」に挑むのだろう。
「五期生 おひとりさま天国」コーナー開始を告げるアナウンスに続いて、ステージに姿を現したのは岡本姫奈。彼女がセレクトした1曲は、リリース当時その難易度の高いフォーメーションダンスでグループを一段高いステージへと引き上げた11thシングル「命は美しい」だ。繊細で美しいピアノの音色と、クールながらも力強さが伝わるダンスビートが融合したこの曲を、岡本は先輩たちへのリスペクトをにじませながらも、自分にしかできないやり方でこの曲を表現してみせる。
3月からしばらくの間、体調不良のため乃木坂46としての活動を休止していた岡本にとって、今回の「新参者 LIVE at THEATER MILANO-Za」は本格的な復帰舞台。そんな重要なステージで、彼女は素直な歌声を聴かせつつ、優雅なバレエダンスを交えながら「命は美しい」に新たな息吹を注ぎ込む。ターンやジャンプなどさまざまな技術を取り入れた、緩急に富んだダンスは、曲が進むにつれて熱量を高めていく「命は美しい」という楽曲にもフィットしており、歴史を継承しつつも新たな未来へとつなごうとするグループの“今”を切り取ったパフォーマンスに対し、客席からは惜しみない拍手が送られた。
やりきった安堵からか、涙を浮かべた岡本は「バレエを2年やっていなかったので、皆さんにお見せできるレベルなのか不安になってしまって。でも、そのたびにスタッフさんや五期生のみんなが『姫奈のバレエ、好き！』と言ってくれたから、今日はすごく頑張れました」とコメント。最後は「皆さんの声援が聞こえてきたらアドレナリンが出過ぎて、リハーサルでもやっていなかったことをやってしまいました。曲にハマっていたらいいな」と口にして、「五期生 おひとりさま天国」コーナーを締め括った。
