新参者 LIVE

新参者 LIVE at THEATER MILANO-Za OFFICIAL LIVE REPORT
2023年11月26日(日)夜公演

新参者 LIVE 新参者 LIVE

ライター西廣氏による
ライブレポート

2023年11月26日(日)夜公演


乃木坂46五期生にとって通算3度目の1日2公演を経験することとなった、11月26日の「新参者 LIVE at THEATER MILANO-Za」。奥田いろはがギター弾き語りでその個性を発揮した昼公演の「五期生 おひとりさま天国」コーナーに続いて、同日夜公演では冨里奈央が彼女にしかできないスタイルで、乃木坂46の歴史を未来へとつなぐようなパフォーマンスを見せてくれた。

冨里が選んだ1曲は、一期生・西野七瀬がグループ在籍時最後にセンターを務めた22ndシングル「帰り道は遠回りしたくなる」。冨里はこの楽曲のミュージックビデオで描かれた世界観を踏襲し、ビデオ冒頭のナレーションから曲中で西野が演じた学生とアイドル役までを再現してみせた。先日開催された「33rdSGアンダーライブ」でのジコチュープロデュース企画では歌詞の朗読という、ほかのメンバーには思いつかない手法で乃木坂46の楽曲を表現してみせただけに、この試みは五期生の中でも唯一無二のものと言えるだろう。

楽曲序盤では地味な学生役を演じ切った彼女だが、曲中で「私は乃木坂46に入るまで、この世界は窮屈だと感じていました。でも、勇気を出して応募してみたら、世界が変わりました」とMVの世界観と自身の心境を重ねた言葉を吐露すると、数秒の暗転と静寂ののちに煌びやかな衣装を身にまとったアイドルへと変身。その姿は、乃木坂46のオーディションを受け、のちにトップアイドルへと成長したかつて西野と重なるものがあった。

パフォーマンス終了後、メンバーから温かな言葉が送られ感極まる冨里。その涙はほかのメンバーへも伝染し、会場は感動の空気に包まれる。そして彼女は「私、この曲がすごく好きで、同じぐらいMVも好きなの。今回、そのMVを再現しようと思ったんだけど、それだけじゃ物足りないかなと思って、自分が乃木坂に加入する前と後のストーリーを作って、ステージの上で表現しました」と、今回のコンセプトを説明。加えて、グループ加入後に仲間に助けられた感謝の思いを込めてこの曲を披露したと告げ、26日夜公演の「五期生 おひとりさま天国」コーナーを終えた。