ライター西廣氏による
ライブレポート
2023年11月27日(月)夜公演
11月25日から3日連続で計5公演を行う乃木坂46五期生の「新参者 LIVE at THEATER MILANO-Za」。その3日目/5公演目となる11月27日はインターネット配信が実施されることもあり、会場に足を運べなかった多くのファンがその動向を見守った。
そんな多くの注目が寄せられた公演の「五期生 おひとりさま天国」コーナーを担当したのが、一ノ瀬美空だった。ドレスを包んだ彼女がステージに登場すると、「私は生田(絵梨花)さんがピアノを演奏する姿をテレビで見て、乃木坂46の存在を知りました。先輩方がさまざまな場面で、生田さんの伴奏で歌ってきたこの曲を、今回は大好きな五期生のみんな、大好きなファンの皆さん、そして自分のために歌いたいと思います」と思いを告げる。そして、ピアノの前に座って「心の薬」を弾き語りで披露し始めた。
「心の薬」は乃木坂46の2ndシングル「おいでシャンプー」のカップリング曲である以上に、一期生にとって初めての大きな壁となった「16人のプリンシパル」やその後のライブで、生田のピアノ伴奏で合唱することが多かった1曲。その後の名曲「君の名は希望」へとつながるという意味でも、グループにとって原点と呼ぶべき重要な楽曲を、一ノ瀬は五期生の「お見立て会」でも披露したピアノを使って、生田をはじめとする先輩メンバーへのリスペクトを込め、かつ自身や同期メンバーが掲げる未来への思いも織り交ぜて表現してみせる。序盤は声を震わせながら歌う姿が印象的だったが、曲が進むにつれてその歌声に熱がこもっていく。
しかし、曲終盤で演奏が止まってしまうハプニングが発生。動揺を隠せずにいた一ノ瀬だったが、客席からの声援と手拍子に背中を押され、涙を流しつつも無事完走してみせた。演奏を終えた彼女は「本当にこの期間、自分自身もこの曲の歌詞にすごく助けられて。大好きなメンバーのみんなも、この歌詞で勇気づけられたらいいと思っていたけど、ちょっと間違えちゃいました(笑)」を笑みを浮かべつつ、「ファンの皆さんにもメンバーにも、いつでも最後には笑ってほしいなと思っているので、今回歌えてよかったです」とコメントを寄せて、この日の「五期生 おひとりさま天国」コーナーを終えた。