ライター西廣氏による
ライブレポート
2023年12月3日(日)昼公演
11月3日から1ヶ月もの長期間にわたり開催された「新参者 LIVE at THEATER MILANO-Za」も、いよいよ12月3日に最終公演を迎える。先に日向坂46四期生、櫻坂46三期生が最終公演を終えているが、全体の大千穐楽を演を受け持ったのが、乃木坂46五期生。彼女たちはこの日の昼・夜2公演をもって、計10公演におよんだ自身の「新参者」ライブを締めくくる。ここでは、同日昼に行われた通算9公演目の「五期生 おひとりさま天国」コーナーについて記す。
この日の同企画を受け持ったのは川﨑桜。白い衣装を身に付けてステージに登場した彼女は、乃木坂46にとって忘れてはならない代表曲のひとつ「シンクロニシティ」を、たったひとりでパフォーマンスし始めた。速くて細かな動きを取り入れながらも、全体的には優雅さが感じられるこの曲を、彼女は凛とした表情とキレのあるダンスで見事に表現してみせる。
1コーラス歌い終えると、場内には彼女のナレーションが流れ始める。「私は自分に何ができるかと考えたときに、はやっぱりスケートしかないと思い、インラインスケートを選びました。今回、私が『シンクロニシティ』を選んだ理由は、『世界フィギュア』のオープニングセレモニーでこの曲を披露させていただいたからです。この披露をきっかけに、私は前よりも強くなれた気がしています。今回はそのときのパフォーマンスを、『新参者』でも披露したいと思います」のメッセージに乗せてインラインスケート用のスケートシューズに履き替えた川﨑は、ステージ上をスケートリンクに見立てて、大きく華麗に舞ってみせる。その姿は、まさに氷上で歌い踊るプリンセスと言わんばかりの美しさだった。
パフォーマンスを見事に終えると、客席からは盛大な拍手が湧き起こる。安堵から涙腺を緩ませる川﨑は「フィギュアスケートとインラインスケートって結構違うし、忙しくて練習時間が取れなかったのもすごく不安だったんだけど、皆さんが私のペンライトムカラー(緑とピンク)にしてくださって、それがすごく温かくてうれしかった」と感謝の言葉を伝える。そして、「フィギュアスケートを10年やっていたんだけど、いつも家族が支えてくれていたのにあまり恩返しとか喜ばせることができなかったから、今日は感謝の思いを込めて滑りました」と笑みを浮かべながら、思いを吐露して自身の「五期生 おひとりさま天国」パートを完遂した。